GrandJourney代表のサトーです。
フリーランスは戦国時代でいうと、みなさんそれぞれが武将にあたります。
その武将は自分の城を築き、生き残るために、日々、戦や決闘を繰り返していました。
そこから時は流れ、重機や戦車・飛行機など武力だけではなく、組織や経済力で戦う戦争に変わっていきます。
フリーランスの方は1人1人が小さい組織の武将です。
大きいもの又は強者の戦い方と
小さいもの又は弱者の戦い方は全く違います。
弱者が強者のマネをしても一切勝つことができません。
ですので、本日は
フリーランスを「小さい・弱者・個人」と定義し
弱者の戦い方であるランチェスター戦略について学んでいきましょう!
明日から使える知識をいれていますので、是非すぐ実践してみてください!
ランチェスター戦略とは
ランチェスター戦略は日本人の田岡信夫さん(マーケティングコンサルタント)が提唱した
企業の生き残り戦略の事です。
なぜ、日本人が考えたのに「ランチェスター(外人の名前)」が使われているのかというと
1914年(第一次世界大戦のときに)個人が軍隊に勝つ方法、槍で銃器に勝つ方法を考え抜いていたF.W.ランチェスター氏が提唱した、
「ランチェスター法則」に基いてできた戦略だからです。
では早速、弱者が強者に勝つ方法を「ランチェスター戦略」を通じて学んでいきましょう。
2つの法則
まずランチェスター戦略には2つの法則があります。
第一法則
第一法則は「1対1」や「局地戦」「接近戦」などで活用できる法則です。
まずは公式を見ましょう。
戦闘力 = 武器効率(武器の差) × 兵力(人数×時間)
です。
相手:竹やり(武器効率1)を持った兵士を10人
武器効率が1、兵力が10と仮定すると戦闘力は10です。
自分:バズーカ(武器効率20)を1つ兵士は自分だけ
武器効率が20、兵力1でも戦闘力は20なので勝つことができます。
このように、接近戦や1対1では非常にシンプルな戦いになります。
これを皆様のビジネスに置き換えてみましょう
成果 = 商品力・スキル × 作業量
に近いものになるかと思います。
フリーランスエンジニアの方は
1対1の戦いになった時に、どっかの数値を上げることで勝ちが見えてきます。
もちろん作業量という意味では、たくさんやることは大切ですが
スキルアップも入念にしないといけません。
第二法則
第二法則は「確率戦」や「広域戦」といった、大きい場所で戦う時に活用できます。
こちらもまずは公式ですが
戦闘力 = 武器効率(武器の差) × 兵力2(人数×時間の2乗)
考え方は第一法則と同じですが、広域戦の場合、兵力が2乗の効果で作用します。
ですので先ほど示した勝負で比較すると
相手:竹やり(武器効率1)を持った兵士を10人
武器効率が1、兵力が10×10なので戦闘力は100です。
自分:バズーカ(武器効率20)を1つ兵士は自分だけ
武器効率が20、兵力1×1で戦闘力は20。
ですので、この場合、自分は広域戦では相手に負けてしまう結果になりました。
広域戦では如何に兵力を高めるかが大切になります。
個人が企業に広域戦で挑むとどうなる?
先ほどの復習です。
第一法則は「戦闘力=武器効率×兵力」でしたね。
第二法則は「戦闘力=武器効率×兵力2」でした。
仮に、フリーランスが「第二法則の主戦場」である広域戦で企業に戦いを挑んだとします。
仮に武器効力(スキルや商品性)が同じレベルでも使える兵力(作業量)が全く違い
更には2乗されるため、完全に敗北します。
このように、フリーランスは「接近戦」や「1対1」というように、特定されたエリアで戦わないと
勝ち目が一切ないのです。
シェアを取る方法
次にシェアについてです。
ランチェスター戦略はシェアの大きさによって、弱者と強者を分けます。
例えば、
コンビニ業界
- セブンイレブン :売上シェア1位 ⇒ 強者
- ローソン :売上シェア2位 ⇒ 弱者
- ファミリーマート:売上シェア3位 ⇒ 弱者
銀行業界
- 三菱UFJ :シェア1位 ⇒ 強者
- 三井住友 :シェア2位 ⇒ 弱者
- みずほ :シェア3位 ⇒ 弱者
このように、ランチェスター戦略では各業界の1位以外は弱者としての戦い方をする必要があります。
基本的な強者の戦略は「弱者を封じ込めること」です。
弱者を上に越させないようにするのです。
基本的な弱者の戦略は「差別化」です。
何故なら、強者と同じ戦い方をしても、先ほどの第二法則で負けてしまうので
第一法則にもっていかなくてはいけないからです。
シェアの取り方
ここからは少し「卑怯だ!」と言われるかもしれません。
みなさんが1位を狙うために、マーケットシェアを奪うなら、どこから奪いますか?
チャレンジングに上を目指して、1位の先からシェアを奪いますか?
それとも、超下位の弱小チームをつぶしてシェアを奪いますか?
正解は
1つしたのランクから奪う
です。
ランクが1つ下の「足元の敵」から奪う必要があります。
ローソンであればファミリーマートから
三井住友であればみずほから奪う必要があります。
理由としては
原則的に上から下にかけて兵力の差があり、下の者に対して有利に戦えます。
ですので、例えば下の絵にある架空コンビニ業界の場合で考えると
- 上から奪うのは体力の消耗が激しく、成果も大きくない
- 最下層から奪ってもシェアは増えない
- 足元の敵からであれば有利に働きながら大きく奪え、かつ差も大きくできる
このように、1つ下のランクから奪う事はとてもメリットがあるのです。
一点集中
最後に、弱者の戦い方として「1点集中」攻撃があります。
シェアを奪いたい!というなかで、すべてに勝ってNo1を目指したい!
というのは理想であり夢でもあります。
しかしなかなかそうはいきません。
そんな時は、それらを全て細分化し、勝てるところに1点集中で攻撃するのです。
例えば架空銀行業界で言うと
- 法人:大企業では勝てない
- 法人:中堅中小企業では勝てない
- 法人:スタートアップ企業では勝てる!
- 個人:超富裕層では勝てない
- 個人:マス向けでは勝てない
というように細分化し、一か所を狙って攻めていく必要があります。
私の経験
自分は下記の事を徹底して営業成績1位をとりました。
・自分が弱者の場合、足元の敵を必ず倒す(圧倒的差をつける)
・強みを活かせる個人戦に持っていく(弱者の戦い方は1:1)
・差別化を図る(武器を磨く)
特に差別化戦略においては、分析力や提案力の強化をまずやりました。
その上で、マーケティング力などの力をつけ、
他の営業マンを追随させない能力を身につけられるように努力しました。
最後に
以上の事から、フリーランスが生き残っていくためにはランチェスター戦略を用いて
現在の現場内で生き残り、ひいてはフリーランス界隈でも欠かせない存在となっていくことが不可欠です。
この記事を読めた方はラッキーです。
1位以外の人は自分に合ったランチェスター戦略を活かしましょう。
ランチェスター戦略の前にどのように強みを伸ばせばいいか分からない方は
こちらの記事を読んで下さい。
参考URL:【 フリーランス エンジニア 】大切にする3つの考え方
ランチェスター戦略はいかがでしたか?
ご存知の方は再徹底し、見直してみてください。
知らなかった方は意識的に取り組んで、この戦国時代で勝ち抜きましょう。